初心者に料理人が教える自分で作る燻製の為のおすすめ食材や、こだわりの燻製について…色々。

初めまして…今日はプロの料理人でもある私が、今人気の燻製について初心者の方にも出来る燻製のおすすめ食材を私なりの考察を交えて、色々と燻製に関する情報をお伝えして行きたいと思います。

初心者のための燻製について…『序章』

あなたは燻製という不思議な食べ物をご存じですか?食材を燻すことで保存性を高め、食材本来の味に特有の風味を付けたあの食べ物のことです。

長時間の燻煙によって煙の中の殺菌成分が浸透し、食材自身が持っている水分が下処理の段階の塩漬けによって減少し、これによる脱水や加塩が保存性の向上に寄与しているんです。

燻煙する前には一般的に乾燥処理をするのですが、それには温度と湿度が大切なんですよ。何故かというと…食材のほとんどが元々傷みやすい食材を使用することが多いからなんです。どんな新鮮な食材を使っても余り時間をかけていると食材その物の鮮度を悪くしてしまうからなんです。

一般の方がご自宅で燻製を作るときには、出来るだけ食材を痛めない為にも短時間で下処理を終えないといけないんです。

初心者向け燻製に敵したおすすめ食材5選

1.卵

好みの固さにゆでた卵のからを剥き、好みの味に調味した漬け汁に3時間から半日程度漬けてから卵の水分を良く拭き取り燻します。おつまみや、ラーメンの具材として使ったり、ポテトサラダの中に入れればプロの料理人がお店で出している高級感のあるサラダの一品に大変身します。

2.豆腐

市販の豆腐を使って、初心者の作った燻製がプロの料理人の作った燻製の様な仕上がりになる食材が豆腐です。

豆腐の水分を良く切って(電子レンジで水分を抜く方法もありますが、やっぱり最高の仕上がりにするには、豆腐に重しをかけて一晩時間をかけて水分を抜いた物の法が良い。)燻します。

豆腐に味を入れるには、塩麹がおすすめ!!です。好みの厚さにスライスした豆腐(水切りした物を使用)の表面に塩麹をまぶし一日置き、表面の塩麹を拭き取ってから燻します。

豆腐で燻製を作ると、ねっとりとした食感と香ばしい香りで高級な燻製チーズの様な食感を味わえます。

3.ミックスナッツ

市販のミックスナッツは適当な塩味が付いているので調味の必要はありません。複雑な工程も有りません。そのまま器に入れて燻すだけで初心者の方でも高級感あふれるおつまみの完成です。

4.ししゃも(干物)

干物としてのししゃもは、そのままで十分美味しく頂けますが、30分程度という短時間の燻煙でひと味違った旨味たっぷりの燻製に仕上がります。

出来上がったししゃもの燻製をオイル系のパスタに仕上げるとさらにお洒落なイタリア料理に変身!!!勿論大蒜と唐辛子は必須ですよ。ししゃもの塩味と大蒜の香ばしさ、それにピリッと辛い唐辛子のアクセントを極上のオリーブオイルと一体化させれば…それはもう初心者の方が作った料理では無く、三つ星クラスのレストランの一品に仕上がります。どうぞお試し下さい!!!。

5.ちくわ

加工食品のちくわも燻製初心者に適した食材ですよ。

基本的な味も付いていますし、そのまま燻すだけで香ばしさと旨味がアップされてとても美味しく仕上がります。これは、そのまま食べても美味しいのですが、マヨネーズや黒胡椒と合わせるとビールやウイスキーにとても良く合うおつまみになります。

一般的な燻製の方法

1.熱 燻 … (食品の保存には向かない)

文字通り80度を超えるような高温の煙で燻す方法で、燻煙する時に同時に食材が加熱調理される事になるので、初心者の方にでも手軽に挑戦出来る方法で方法です。ちなみに燻煙時間は10分から60分程度です。

調理道具としては、家庭にある中華鍋などで手軽に調理出来る事から、初心者の方にも気軽に挑戦出来る調理法です。

2.温 燻

燻製作りの中では最も一般的な燻煙法で、30度から60度程度の煙で燻す方法で、燻煙時間は数時間から1日程度必要です。一般的に燻製とはこの調理法で仕上げた(温燻)物を指すことが多いです。

比較的高温で長時間燻煙するので、食材の水分が減少し、燻した煙の殺菌効果などから本来の保存食としての燻製が出来る。

代表的な製品としては、ベーコンやスモークジャーキーなどがあげられる

3.冷 燻

15度から30度程度の低温の煙で燻す方法です。

燻煙材(木材)は高温で加熱しなければ煙を出す事が無く、又出た煙も高温になるため、冷燻の場合はこの煙を冷やして食材を燻す用にしなければならないので、大掛かりな設備が必要となります。

また、低温に保つ温度管理は設備だけでは無く外気温等の気遣いが必要になります。燻煙時間も1週間から4週間程度と長いため、温暖な地域で初心者が燻製する事は極めて難しく、煙を効率よく冷やしながら調理加工しなければならないので、燻製の製造には気温の低い冬場の仕込みが理想的です。

代表的な製品には、生ハムやスモークサーモン等があリます。

4.その他

燻製液(木酢液)に食品を漬けてその後乾燥させる液体燻製と言う手間を省く燻製の手法が食品加工業界では多様されているようです。

さらには、海外製品の中でも今最も注目を浴びているのが、私たち料理人も良く利用する燻製シートです。これは燻製の本場ノルウェーで開発された全く新しい燻製の作り方です。

これは、燻製したい食材を予め好みの味に塩漬けしてから余分な塩分を抜いた状態の食材をこの燻製シートに包んで1日から2日冷蔵保存しただけで料理のプロも認める美味しさの燻製に仕上がります。原材料は天然植物由来だから安全・安心です。

初心者もプロも燻製に絶対必要な道具

1.燻製窯(スモーカー)

薪やスモークチップから出る高温の煙を閉じ込めて食材を燻す為の道具で、本格的な物は石や煉瓦で作られていますが、簡易的な物はドラム缶や一斗缶、段ボール箱等で作られ市販もされています。又、BBQ等で使われるスモークピットと呼ばれる特殊な低温長時間ロースト用ピット窯等もあります。

2.燻煙材

煙を出すための物で、さまざまな物が燻煙材として使用可能です。例えば木を砕片に加工したスモークチップ。又、おがくず状の木の砕片を再度圧縮処理して固めた製品であるスモークウッドも市販されています。(さくら、ヒッコリー等)

3.熱源

電熱器など。(直接燃焼させる種類のスモークチップの場合は不要)

尚、専門的な業務用燻製機などもあります。費用は高価ですが、温燻・冷燻のどちらにも対応可能で本格的な燻製を作る事が出来ます。

上記の燻製作りに欠かせない三種の神器はそれぞれ燻製する素材や燻製する場所、或いは燻製する量などにより使い分けるとより本格的なプロ使用の燻製を作る事が出来ます。

コメント

  1. ce62zf

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